瀬戸内レモン

様子がおかしく語彙がない

友達のケコーン式に行ってきた件についてwww

アラサーに入り、ちょこちょこ結婚する友達が増えてきた。学生時代は「赤司様*1の言うことは?」「ぜったーい!」とか痛々しいオタクムーブをやっていた二次元にしか興味ない女オタク集団だったのに、きっちり人生のステップを登っていくのである。
めっちゃめでたい。

というわけで、先日、生まれて初めて友達の結婚式に出席してきた。


結婚したのは、学生時代からの付き合いの親友(照)のJちゃんである。Fateシリーズのクーフーリンガチ恋している愉快な女オタクだ。

めちゃめちゃ美人だが口を開くと下品で(人のこと言えないが)生身の男に興味/Zeroという感じだったので、知らせを聞いたときはとても驚いた。

感染症のアレコレやらなんやかんやで入籍から時間を空けてではあるが、盛大な結婚式が開かれた。

 

重大な役目

私が過去に結婚式に出席したのは従兄の式、ただ一回だけである。それも家族と一緒だったので、ぼけーっとしていたら父親がいろいろやってくれて、ただ式を見て拍手してうまい飯食って帰るだけだった。

ただ今回は違う。

ありがたいことに、光栄なことに、友人代表スピーチの役割を賜ったのである。

結婚式をやりますよ、という知らせを聞いたのがその年の春。コロナ禍中全く会えなかった親友四人組(照)で久々に集まった時のことだ。

結婚式のお知らせに謎にハイになった私は、「友人代表スピーチやるわ!!」と果敢に立候補した。酔ってたので。

しかし、まさかマジのホンマにリアルガチで指名されると萎縮してしまう。知らされたのだって事前にLINEとかで打診があったとかでもなく、招待状にさらっと『祝辞を賜りますようよろしくネ』みたいな紙がぺろんと入っているだけだった。

一緒に招待状の封筒を開封した父親が気付いてくれたからよかったものの、一人で開けてたら普通に見落としたまま当日を迎えていたかもしれない。ホラーかよ。

ノリで言い出したとはいえ、本当にすごく光栄なことだ。やるからにはちゃんとやらねばならない。

私はすぐに『結婚式 友人代表スピーチ』でggった。

ふんふん、なるほどね。友人のいいとこ言う…ね。褒める…ね。具体的なエピソードを…はいはい。

言うことない。

誤解がないように言うと、Jちゃんはめちゃめちゃいい子だ。

フットワーク軽いし、無茶ぶりしても受けてくれるし、怒ったところ見たことないし、オモロいし、誕生日にアダルトグッズプレゼントしてくれるし。

でも、家族と旦那さんの関係者の前である。

本当に、言えるエピソードが一個もない。

気心知れた友人間で話せる滑らない話なら、無限にある。FGO*2でオジマンディアス*3欲しさに8万課金したとか、クーフーリンの夢小説に影響受けて■■■に行ったとか、使いすぎて■■■ぶっ壊したとか、ここで書くのすらちょっと憚られるようなことばかりだ。

旦那の親族どころか本人の親からも絶縁されかねないし、私がこの話を結婚式で披露されたらまず蟲毒作って呪うと思う。

そんなわけで、メチャメチャ困った。困って共通の友人に相談したが、だいたいみんなケラケラ笑って終わった。他人事だと思いやがって…。

 

そして当日

そんなこんなで、結婚式当日がやってくる。

式は我々の地元で開かれて、高校の同級生がたくさん集まって同窓会みたいになった。卒業以来ぶりくらいに会う子や海外留学中の子もいて、集まれたのが素直に楽しかった。

楽しかったが、朝からスピーチのことで頭がいっぱい。

作ってきたカンペを友達に確認してもらったり、クソ酒弱いくせにウェルカムドリンクでぐびぐびお酒を飲んで緊張を紛らわせようとしていた。

 

チャペルでの結婚式

式が始まる。

高校の友人たちとぞろぞろチャペルの椅子に座っていると、前のほうに座っていたJちゃんの中学の友達に「前行きますか?」となぜか聞かれた。そんな結婚式最前管理顔してた?

なかなかない機会なので、妙にソワソワする。式場の人に紙が配られて見ると、なんか聖歌的なものを歌うとかいろいろ書いてある。セトリだ

いい紙に箔押し印刷されていたので同人オタク的に感動していたら、パイプオルガンのそれっぽい曲が流れて式が始まった。友達は式の序盤で写真を撮りすぎて、スマホの容量を使い果たしていた。容量空けてこい。

ウエディングドレス姿のJちゃんはめっちゃきれいだった。声出し可の現場だったら「かわいいよーッ!!!」「絶対結婚しような!!」って言ってたかも。既婚者なのに。

パイプオルガンの演奏で聖歌を歌ったり、指輪の交換をしたりする。生身の結婚式よりフィクションの結婚式のほうが身近なので、あー!!なんか見たことある!!ホンマにあるんや!と有名な観光名所に初めて来た人みたいになった。白人風の神父さんがメッチャカタコトで、それはさすがにやりすぎやろと思った。

つつがなく式が進むのを見ながら拍手したりニコニコしたりするだけだったが、すごく楽しかった。

 

披露宴へ

式が終わり、披露宴会場へと移る。

「新婦のお色直しのドレスの色はどれでしょう?これだと思う色のサイリウムをとってね!」というちょっとしたクイズ企画があった。入口にサイリウムが赤、青、紫の三色置かれていて、これだと思う色を選んでお色直し時に振るらしい。

クイズ!!花嫁のドレスはどれだ

高校の同級生は、全部で12名参列している。1名を除いて、青か紫を選んでいた。クーフーリン、青だし。絶対赤はない。全員がそう断言していた。

しかしそれがのちに悲劇を起こす!

 

披露宴が始まって、新郎新婦が入場する。

Jちゃん~~!!!きれいだよ~~~~~!!って指ハートしてたら、ガン無視された。だよね。

乾杯のあいさつは、新郎の友人がすることになっていた。カンペなしでめっちゃいい感じのスピーチをしている。披露宴の幕開けに相応しい素晴らしい挨拶だ。私に何の役目も課されていなければそう思っただろうが、私にとってはライバルである。

すごいスピーチすんな。

私の失敗が目立つだろ!!!!!

真っ白な顔でスピーチを聞き、乾杯した。

この段階ではいつ自分が呼び出されるか、どこでスピーチするかも知らされていない。死刑宣告を待つみたいな気持ちである。自分から言い出したのにね。

お料理が運ばれてきて、「これってフォークとか外から使うんやったっけ?」とうっすらした記憶で料理に舌鼓を打った。おいしー。

 

結婚式あるある:ケーキ入刀

披露宴の合間に、会場の方から声がかかる。スピーチの確認だった。

「ご紹介は高校時代の友人でよろしかったでしょうか?」「紙はお持ちになりますか?」など、にこやかに聞いてくれる。それが私の緊張に拍車をかけた。どうやら私は、披露宴後半のお色直し後にスピーチを行うらしい。

タイテ*4はあらかじめ教えて。

なんやかんやとしているうちに、お色直しのターンに入る。いよいよか…と個人的にドキドキしているのはさておき、ここで入場時の企画について説明される。お色直しから戻る新婦にドレス予想のペンライトを振る、というやつだ。

正直なところ、私をはじめとした高校の友人一同はJちゃんのことをよくわかっている自信があった。10年来の付き合いだし、旅行とか超行ったし、何なら毎日ツイッターでしゃべってるし

ゥチらが一番Jちゃんのコトわかってっから👊

こんな気持ちだった。

絶対、青か紫👍

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赤だった。

そんなことある?ゥチらの10年間ってなんだったの…。まぢ病む…。

赤のドレスは超似合っていた。似合ってるけど、似合ってるけど!!!

ちなみに、外れの紫と青のサイリウムを力なく振る我々に、Jちゃんは一言、「愚かな…」と言い放った。貫禄がすごい。

Jちゃん「普通12人おるねんからそれぞれ色振り分けようとかならへん?」

全然考えもしなかった。

そのあと赤のサイリウムを選んだ人の中から抽選でなんかが当たるみたいな企画やってたけど、しょうみ覚えてません。私、間違ってたんで。すんませんね。なんもわかってなくて。はあ。何が親友(照)ですか。

 

そしてとうとう友人代表スピーチへ!!!!!

先に、新郎の友人代表スピーチが行われる。こちらも、ユーモアを交えた新郎の人柄をわかりやすく紹介するいいスピーチだ。

ちゃんとやるな💢💢💢💢私に引き立てられるな💢💢💢💢💢💢💢💢

っていうかなんでカンペなしやねん。もしかして大学ってスピーチの仕方とか学ぶところなんかな?大学行っとけばよかったかも…。

そうこう呪詛をはいても、あっという間に出番は回ってくる。半ばやけのようなきもちで、メモ帳に打ち込んで印刷しただけのぺろんぺろんのカンペを手にマイクの前へ。

し、しぬ~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!

結論から言うと、ガッチガチだった。

途中なんかあっ!?いけるかも!?アドリブでいいこと言えた!!みたいなとこもあったけど、なぜかそこでカンペを閉じてしまい、シメってどうやるんだっけ!??!?!と思ってモタモタしながら開けたりした。たぶんみんな、なんで一回閉じてんと思ったと思う。私も思う。

Jちゃん、ごめん!!!!!!!

発狂しながら招待された人たちの顔を見る。新郎の友人はうんうん、と頷きながら話を聞いてくれていた。民度が高い。

新婦の友人共は、全員薄ら笑いを浮かべていた。『草』ってコメント打ってそうな顔だ。

キレそう💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢

自分のせいだよ。

つつがなくとは全くもって言えないが、なんとか一命をとりとめたくらいの感じで、スピーチを終えた。

席に戻った瞬間、テーブルにおいてた酒のグラス一気した。普段はほろよい一本で酔えるのに、全然酔わんかった。

そのあとご挨拶に来てくださった新婦の母には、「スピーチ楽しかったです」と笑顔で言われた。

なんも面白いこと言ってないけど。滑稽だったってことか?

楽しんでもらえたならよかった👍

もしスピーチを頼まれた人がいたら、私を反面教師に頑張ってください。

 

そんなこんなで、素晴らしい披露宴も終盤へ。

シメ前に式の人が用意したであろう当日の振り返り動画みたいなのがすごく良くて感動した。式や披露宴の前半部分がドラマチックに編集されているのである。ついさっき作ったとは思えない出来で、これは素直にすごかった。大号泣してる友達もいた。プロの技や…。

最後に新郎新婦が切ったケーキが配られたのだが

一見普通のショートケーキ。しかし…

ん?!?!?!?!?!

実際に切ったケーキ

こうはならんくない?

後日Jちゃんに聞くとあれは偽物のケーキらしい。切るところ以外は作りもので、そのあとに新郎新婦でたべさせっこしあっていたのも別のケーキ。

この世界って嘘ばっかり。

多分神父さんがカタコトで誓わせをしてたのも嘘で、家ではペラペラに違いない。

 

最後になるが、Jちゃん結婚おめでとう。

当日まではホンママジですごいメチャメチャ苦労したんやろうなというのが伝わってきて、誰視点やねんという話だが、何事もなく終わってほっとした。

本当か?

あのスピーチ、何事もなかったか?

それはさておき、本当にいい式だった。招待してくれてありがとう!

 

 

本当に余談だが、披露宴の最中に「次は誰が結婚するんだろうね」と言ったらみんな俯いて黙り込んでた。

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写真の一部はJちゃんからお借りしています。ありがとー!

*1:黒子のバスケ赤司征十郎

*2:Fateのソシャゲ。当時は天井がなかった

*3:エジプトの王様。最高レア

*4:タイムテーブル