瀬戸内レモン

様子がおかしく語彙がない

イメコン診断に行った女

メコン診断に行った

美容やファッションに疎い人でも、一度は「ブルベ」「イエベ」という言葉を聞いたことがあるかもしれない。
メチャメチャ超絶ざっくり言うと青っぽい色が似あうか黄色っぽい色が似あうか、みたいな話だ。さらに詳しくなるとそれに四季がくっついたりさらにビビッドだのクリアだのくっついて、もっとややこしくなる。

それからウェーブとかストレートとかナチュラルとかいうのもある。これは骨格タイプというやつで、体のどこに重心があるかで似合う服が変わる。こちらもさらに突き詰めるとドラマティックとかラブリーとかあって、本当にややこしい。

ファッションや美容に疎い人からしたらスタバか二郎の注文の呪文くらい意味不明かもしれないが、

今、これがすごい。

 

メコン診断を受けるまで

2021年冬、イメコン診断に行った。

メコンとはイメージコンサルティングの略。私も素人なので詳しく説明するとボロが出そうなのでフワッと書くが、要は自分に何が似合うかを調べに行くヤツだ。

自分に似合うのはどんな色か?系統の服か?これをプロの人に見てもらうのである。

今ファッションやメイクについて調べると、必ずと言っていいほどパーソナルカラーや骨格という言葉がついてくる。このパーソナルカラーの人におすすめのコスメ、この骨格の人が似合う服…それだけ今、注目されている。

自分でできるウェブ上の診断はあるが、こういうのは誤診が多い。質問形式は自分の固定概念が入るし、写真を撮るタイプは照明の影響を強く受ける。

私は物心ついた時からアニメ・ゲームにズブズブの二次元オタクで、おしゃれとは無縁な青春を送ってきた。おしゃれの基礎体力が全くない、おしゃれモヤシである。下手にテクニカルなことをしても事故るのが目に見えている。

その状態で自己判断するのはあまりにも危険。そういうわけで、プロに頼ることにした。

 

一緒に行ったのは高校の同級生で十年来の親友(照)Rちゃんだ。
とにかくフッ軽で、遊びの誘いを断られたことが一度もない。イルミネーションの記事でも無茶ぶりについてきてくれる付き合いのよさ。

あと、財布のひもがめちゃめちゃに緩い。イメコン診断はかなりお値段が高いので、誘う相手としては最適だった。

フットワークの軽さに定評のある友人


メコン診断は、診断する人の技量がとても大事だ。あと環境。色なんかは特に光の加減や診断する先生によって大きく変わってしまう。
私の妹が以前イメコン診断を受けており、感触もよかったというので今回はその先生にお願いすることにした。
コースもいろいろあって、パーソナルカラー診断だけのものから全部乗せ+お買い物についてく、なんてスペシャルなものもある。

今回は顔タイプ、骨格、パーソナルカラー(16分割)を調べてもらうことにした。


診断へ…

当日、指定されたサロンへ行く。
場所は結構辺鄙な駅のマンションの一室だ。個人経営のネイルサロンとかマッサージのお店に雰囲気が似ているかもしれない。

最初に、イメコンについての説明を受ける。

いろいろ詳しく説明してくれたが、要は「似合うのも大事だけど一番は好きなのを着るといいですよ」ということだった。好きなのを選んだうえで悩んだときに、選びやすくするものですよ、とのこと。

イエベがグレー着たら死刑くらい極端な考え方をしていた私は、この段階で信頼できるいい先生だな~と思った。

 

顔タイプ診断

まず最初に顔写真を撮る。
顔タイプは直線的か・曲線的か、子供顔か・大人顔かでざっくり分けられる。
顔のパーツが大きいと大人顔だし、目が離れていると子供顔…というように、ポイント式で決めていく感じだった。

あとはバランスとか、パーツの形とかを見る。
顔タイプ診断では、似合うファッションの系統がわかる。私は『アクティブキュート』と診断された。

正直私は、この日受けた三つの診断の中で顔タイプ診断が一番受けてよかったと思った。

アクティブキュートは、なんか変なアクセサリーとか派手な色とか、でかい柄とかが似合うらしい。私は変なクソデカアクセサリーとか、真っ赤なワンピースとか、全身サファリパークみたいな動物柄とか、一見人を選ぶようなアイテムが好きだったので、これらが似合うと診断されて嬉しかった。

結構人を選ぶアイテムで着てて若干痛くないか?と思うこともあったが、
似合うって言われたし。

着る👍
こんな感じで好きな系統の服を着る自信が持てた。

逆にフリルとかレースとか全身淡色の服とかかわいらしいものを着るとなんか浮くらしい。昔男友達に「お前はかわいいピンクの服とかよく着るけど似合わない」と言われてブチ切れガチ病みしたことがあったが、今になってやっぱそうなんだと腑に落ちた。好きなもん着せろやと思うが。

実際白ワンピ試着すると高級なネグリジェみたいになるので、こういうのは合わないんだと思う。

 

骨格診断

骨格診断は先生に体をぺたぺた触られながら、体のどこが出ているか、ひっこんでいるかで診断してもらう。

私は自己診断ストレートだったが、セルフは誤診が多いので1番気になっていた。

一応全くわからない人のために書いておくと

  • ストレート:体に厚みがあってメリハリがある。足が長い
  • ウェーブ:上半身が華奢で下重心
  • ナチュラル:肩幅があって全体的に骨ばっている

みたいな感じ。間違ってたらごめんけど。

診断結果は、ストレート寄りのウェーブだった。
〇〇ちゃん寄り箱推しみたいなのあるんだ。

下重心なのでウェーブだが、ウェーブにしては上半身に厚みがある、とのこと。確かに私はシンプルに小太りなのもあるが、上半身の骨が華奢って感じもない。納得の結果だった。

ウェーブは大体上半身に足し算して(ゆるっとしたシルエットの服やフリルなど目立つものを着たり)重心を上にあげるとバランスよく見えますよ、とアドバイスされるのだが、私の場合は上半身も結構重い。とにかく引き算、みたいなことを言われた。

同じくウェーブと診断されたRちゃんは典型的なウェーブで、上記のように上半身に足し算したYのラインを作るファッションが似合うらしい。対して、私はIのラインを作るようにとアドバイスしてもらった。

つまり、アスパラガスみたいな服着ろってことか…。
着ます👍

この段階で派手なアスパラガスを目指すことが決まってしまった。

 

パーソナルカラー診断

最後はパーソナルカラー診断だ。
これが一番時間がかかる。なぜなら、診断方法がひたすら色の布当てて合うかどうか見てく、だけだからである。

骨格や顔タイプのように、どういうパーツがあるからどうとか、どこが出てるからどうとかそういう理論的なのではなく、先生が見て似合うか似合わんか、みたいなのに委ねられる。めっちゃ地道な作業だ。診断する人の技量が重要視されるのも納得できる。

パーソナルカラー診断はすっぴんでコンタクトも外して行う。鏡の前に座り、メチャメチャライト当てながら布を胸に当てて顔色を見る。

こんなんで何がわかるんや、と思うだろう。


全然違う。
ビビるくらい顔色が違うのである。

 

ことピンク、と言ってもピンクにはいろいろな色がある。白って200色あるねんではないが、それを馬鹿にできない。

くすみピンクとか、青みピンクとか、コーラルピンクとか。人によって似合うピンクが全く違うのだ。

昔、ツイッター色気ムンムンエロリップ♡と紹介されてバズっていたカシス色のリップを塗ったことがある。写真を撮ると、異常に似合わず唇だけ雑コラみたいに浮いていた。この現象が現実で起こる。

キキララの雑貨に入ってる星みたいなパステルイエローの布*1を私の顔に当てると、すさまじく浮く。なんか、荒川アンダーザブリッジの星みたいな悪い目立ち方をしている。布を置いただけなのに…。

似合わない服を着ると本人でなく服に目がいくというが、まさにそれだった。なんか、かわいそうなくらい似合ってなかった。

自分でも結構好きな金魚みたいなド派手な赤色*2を当ててもらうと、ビビるくらいバチっと決まる。先生に「赤似合いますね」って言われて、「ですよね」とドヤ顔で答えるくらいだった。

診断の結果、私はイエベ春でその中でも鮮やかな色の似合うタイプだった。

くすみと青みが似合わなくて、派手な赤とかオレンジが抜群に似合う。心当たりがめちゃめちゃあったので、赤べこになって頷いた。

確かに会社でも、南の島の鳥の羽毛みたいな色の服を着ていると上司に「いい色着てるね~」と言われる。そんな陰湿な人じゃないけど遠回しに派手すぎだろって言われてるのか?と不安に思っていたが、マジで私に似合いすぎていた可能性、出てきたな。

一緒にいた友人は自己診断ではイエベだったのだが、先生に診てもらうとブルベ夏のパステだった。ぽわっとした白を混ぜたようなかわいいカラーが似合う。

試しに似合わないとされるイエローゴールドの布をあてると、ブリンブリンの金のネックレスをするラッパーみたいに目立っていたし、茶色の布をあてると劇の木の役くらい地味になってしまっていた。

もともと色白なので、似合う水色とかの布をあてるとさらに白く見えて可愛い。こんなに変わるものか~と他人で見るとより実感できた。

 

最後に、持っているコスメを先生に診てもらった。友人は自分をイエベのつもりで買っていたので、ほとんど「避けたほうがいい色ですね」と言われていた。ブルベのRちゃんは、イエベの私に化粧品を何個かくれた。使いこなしてみせるぜ。
どうしてもこの色が好き!というのがあるならそれを使ってもいい、と先生は言っていたが、我々にはそこまで芯の通ったポリシーはなかったので、先生のアドバイスをうんうん言いながら聞いた。より盛れるほうが正義じゃい。

 

メコン診断を受けた結果

診断を受けて変わったことやよかったことを書いてみる。

  • 着たい服や使いたい色に自信が持てるようになった
    やっぱり根拠があると自信が持てる。私はかなり自意識過剰で攻めた服とかを着ると「似合ってないとか浮いてるって思われてないかな」とか気になってしまうのだが、その道のプロお墨付きとなると「すみません、この色……私のためにありますw」みたいな気持ちで派手な色も着られるようになった。
  • 選ぶものが変わる
    極端なのが友人だが、今までオレンジやベージュ系を着ていたのが急にこういう水色ばっか着るようになった。極端すぎるだろ。結構一緒に買い物に行く機会が多いのだが、放っておくと同じ色の服ばっか見ている。が、これは私もなので人のことを言えない。似合う色が好きな色になったのはすごいラクでいいことだと思う。
    かくいう私も、堂々とヤバい派手な赤の服とか着るようになった。あと、引き算しろと言われたのでタイトスカートやリブニットなど体のラインが出る服を選ぶ機会が増えた。
    白・黒・ベージュの色展開があったらベージュを迷いなく選んでいたが、顔タイプとパーソナルカラー的に派手な色でコントラストつけるのが似合うようだったので、黒い服を買うようになった。たまにそれで失敗して護廷十三隊*3みたいになる。
  • 金かかる買い物で失敗しない
    例えばヘアカラーとか結婚式のお呼ばれドレスとか高いコートとか。先生曰く、若いときはどんなのでも似合うけど、年齢を重ねると似合う色の幅が狭くなっていくらしい。高い買い物をするならやっぱり好き嫌いより外れがないという色を選びたいのでそういう時に参考になるなと思った。

かかった時間は6時間前後。費用は一人4万弱。

決して安い買い物ではないし結構疲れたけど、めちゃめちゃ行ってよかった!

特によく一緒に買い物する仲の子と行くと、「そういう服よく買ってるよね」とか「その色好きよな」とかそういう話ができるし、自分以外の話を聞くとより理解が深まるので楽しい。

あと、友達とこういう話で情報交換をすると誕生日プレゼント選びがはかどる。

今のBAさんはほぼ間違いなくパーソナルカラーとかのことを知ってるので、属性で友人の情報を伝えると雰囲気わかってもらいやすいし、おすすめの色とか教えてくれる。共通言語があるってすごい楽だ。

 

だから友達、みんな行ってくれ!!

*1:ブルベ夏向けの色

*2:イエベ春向けの色

*3:真っ黒